① 人工甘味料は砂糖よりも低カロリーなので、砂糖のかわりに使う場合に砂糖と同じ量の人工甘味料を使ってしまいがちです。人工甘味料は砂糖よりも甘さが強いため、摂り過ぎれば濃い甘さでなければ満足できなくなり、果物などの甘さでは満足できなくなってしまう恐れがあります。
② 現在使用されている人工甘味料は安全性が確認されているということになっていますが、チクロやズルチンのように、食品添加物として使われていたけれども、後から危険性がわかったため、使用禁止になった人工甘味料もあります。人工的な物質は何年もたってから人間への害が発覚して使用禁止になることもあるので、現在使われている人工甘味料が全て安全だとは言い切れません。
③ ラットを使った実験で、ヨーグルトに人工甘味料(サッカリン)を入れたものを与えたグループと、ブドウ糖(グルコース)を入れたものを与えたグループとを比べてみたところ、前者の方が全体の摂食量が多く、体重増加も多かったほか、体温の上昇が小さかった(消費エネルギーが少ない)そうです。(論文)この実験の結果から、甘いものを食べて甘さを感じた後に(本来はいるはずの)高いエネルギーの摂取がなかった場合に、エネルギーをたくさん得られる事を予期して代謝量をあげる仕組みが混乱してしまい、それがより多くのものを食べてしまったり、消費エネルギーの低下につながるのではないかという仮説がたてられました。この実験結果が人間にもあてはまるかどうかはまだ結論がでていないそうですが、人間の場合も人工甘味料によって体重が増加してしまう可能性があります。