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ビジョントレーニング(Vision Training) |
人間の情報収集の大部分は眼に依存しています。そのため、視力は外部からの情報を得るためには重要ですが、視力がよいだけでは十分とはいえません。例えば、左右の眼がうまく連動していなければ目標物の距離感がうまくつかめなかったり、ピント合わせがスムーズにできていなければ異なる距離にある目標物から目標物への視線の移動に時間がかかったりします。ほかにも、動きながら眼で目標物を追う、周辺からの情報をうまく取り込むなど、視力以外にもたくさんの眼の機能があります。
ビジョントレーニング(Vision Training)というのは
Vision can be learned and improved.(ビジョンは学ぶものであり、向上できるものである。)
という考え方に基づき、眼の質や技術を高めていくためのトレーニングです。ビジョントレーニングのことをビジョンセラピー(Vision Therapy)とよぶ場合もあります。視力だけでなく、見る力を高めることによって、スポーツや仕事、勉強などでレベルアップをはかることが期待できます。今回は読書やスポーツの前の眼の準備体操として効果的なビジョントレーニングのやり方を紹介します。
アイ・ストレッチ(Eye Stretch)
① まっすぐ正面を向き、リラックスしながら立つ。
② 前を見たまま顔を動かさずに、両眼をゆっくりと右上へ向ける。
③ そのままゆっくりと3つ数える。
④ ②、③と同様に両眼を左上へ向けて3つ数える。
⑤ ②、③と同様に両眼を左下へ向けて3つ数える。
⑥ ②、③と同様に両眼を右下へ向けて3つ数える。
⑦ もう一度②~⑥を繰り返す。
アイ・ローテーション(Eye Rotation)
① まっすぐ正面を向き、リラックスしながら立つ。
② 前を見たまま顔を動かさずに、大きな円を描くイメージで両眼をゆっくりと時計回りに1周させる。(1周に10秒程度かける)
③ 1周したら、同様に反時計回りもおこなう。
※慣れてきたら眼を閉じておこなう。
ヘッド・スイング(Head Swing)
① まっすぐ正面を向き、リラックスしながら立ち、壁などにある目標物(なるべく小さなもの)を見る。
② 目標物を両目でしっかりと見ながら、首をゆっくりと左右へ動かす。
③ ②と同様にして、首をゆっくりと上下に動かす。
④ ②と同様にして、首をゆっくりと大きく回転させる。(時計回りと反時計回りの両方)
本を読むためには、印刷された文字にピントを合わせる、左右の眼を連動させて効率よく文字を追うなど、たくさんの複雑な眼の仕事が必要になります。また、スポーツをするためにも同じような眼の仕事が必要になります。今回紹介したビジョントレーニングはちょっとした時間でもおこなうことができるので、読書の休憩中やスポーツの前後などに試してみてください。
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